Promote Laboratory

出世を科学します

出世する人としない人 | 上司の評価だけが出世の全てではない

こんにちは。Promote Laboratory 研究員のcavaoです。

 

 

「なぜ自分は昇進できないんだ」

「ついにマネージャーへの道が開いたと思ったのに」

 

 

この記事では出世する人、しない人の違いを紹介します。

 

 

cavaoが見てきた出世する人の特徴は「会社からの期待を知っている人」です。

選ばれる人と選ばれなかった人を見てきた人材開発担当者視点でお伝えします。

 

 

 

2020年下半期に入って1ヶ月が経過しました。

 

 

あなたの会社でも下半期の目標設定をしているのではないでしょうか?

 

 

順風満帆なキャリアの中で、新しいポジションに異動、昇進して心機一転という時期ではありますが、cavaoとしては、また悩ましい時期がやってきたという気持ちになります。

 

 

上半期、いや昨年度から頑張ってきたし、上司からも「お前には期待している」という言葉をかけられ、個別フォローと称して飲みに行き、仕事でもプライベートでも「もっと頑張れ」と鼓舞され続けてきました。

 

 

ところが蓋を開けてみると狙っていたマネージャーのポジションには別の組織から異動してきた人が着任し、周りのメンバーからも出世競争に負けた人だと思われている視線がひしひしと伝わってくる。

 

 

いったい何故、自分は選ばれず、専門外からやってきた人がマネージャーとして着任したのでしょうか?

 

目次 

 

 

上司に目をかけられただけでは出世できない

先ほどのエピソードでは上司から「期待している」と声をかけられ、仕事でもプライベートでも手厚いフォローがあったにも関わらず、念願叶わず同じポジションで仕事をすることになってしまいました。

 

 

もはや昇進が約束されているかのような勘違いをしてしまっていたわけですが、上司から高い評価をもらっているだけでは出世することができないのでしょうか?

 

 

cavaoの経験から上司から期待されている「だけ」では、出世することができません。

特に人事制度がしっかり作られた会社においては、昇進、昇格の出世基準とプロセスが明確に定められているからです。

 

 

注目すべき人事制度は「役割の定義」と「評価のプロセス」です。

 

 

役割の定義とは?

新入社員からリーダークラスまで、求められる能力や振る舞いが人事制度で定義されていることがあります。

 

 

経験や能力が違うからこそ、求められる成果や任せられる仕事の内容が異なります。

 

 

10年目の先輩社員と同じ仕事に、今年入社した新入社員をつけて、全く同じ成果が出るとは考えづらいですよね。

 

 

多くの企業では役割に求められる成果や、仕事で結果を出すために必要な能力、立ち振る舞いを定義しています。

 

 

定義されているからこそ、昇進して以前と同じような仕事の進め方をして、似たような結果を出したのに、評価が下がってしまった、というのは、役割に対して求められる成果を出すことができていないからです。

 

 

評価のプロセスとは?

会社は役割の定義と一緒に、従業員を評価するときの仕組みもセットで作っています。

 

 

単純に上司が決めた目標を超えた成果を出せたから評価が高くなるということではなく、同じグループ、或いは部署のメンバーを横並びにして、相対的に結果を比較したりします。

 

 

企業によっては部下につけた評価が適正であるかを確認するため、評価を横並びにした際、上司から評価の理由を説明してもらい、マネージャー同士が納得できない評価であれば修正されることもあります。

 

 

そのため上司と半期の成果について話し合って、良さそうな反応があったので期待していたのに、返ってきた評価は標準だっと、という背景には、評価するプロセスの中で、適正な評価に修正されている可能性があります。

 

 

自分では良い結果が残せたと思っていても、実は基準を下回っていた、という可能性があります。

 

出世のメカニズム

では、役割の定義と評価のプロセスを使って、出世がどのように決まっているのでしょうか?

 

 

私は出世するかどうかを以下のように分解しています

 

 出世  =  成果  ×  期待  ×  フォロー

 

 

今の役割の卒業

少なくとも今の役割で期待されている成果が出せていないと、次のステップへの助走ができているとは言えません。

 

 

例えばあなたがエンジニアとして、プログラムを組む仕事をしている人だとします。

出世すると人が作ったプログラムのレビューをする役割が与えられる予定ですが、自分自身が書いたコードや資料にミスが目立つ人にレビューを任せられるでしょうか?

 

 

ちょっと極端な例ですが、今の役割がきちんとこなせる状態にならないと、新しいステージに進むための土台ができていないと評価されてしまいます。

 

 

今の役割についたときは必死で勉強したり、周りの人に聞きながら取り組んでいた仕事が、いつの間にか短時間で、高い品質の成果を出せるようになり、他のメンバーの手伝いができるようになっている、といった役割以上の成果を出すことができると、上司も次のステップに進んでもらおうと考えるようになります。

 

上位役割への期待

出世すると、今まで経験したことがない数の仕事、或いは非常に難しい仕事が待っています。

 

 

上司からすれば、あなたに仕事を任せても期待通りの仕事ができないかもしれない、と不安な気持ちが生まれます。

 

 

しかし、あなたは新しい仕事に取り組む時に、不足している能力を補うための勉強に取り組んだり、効率よく進める仕事の進め方を会得していれば、上司も新しい役割に就くことを期待をしてくれます。

 

今までと同じ仕事の進め方をしていては進歩せず、前に進む必要があることを知っているかが重要になります。

 

 

上司による後押し

部署の中で出世する人を決める会議の場で、候補者の一人にあなたの名前が挙がっています。

 

 

あなたが所属している組織ではない組織のマネージャーが「彼はまだ早いのでは?」と疑問を持っているようで、なかなか最終決定に進みません。

 

 

そんな中、あなたの上司が言います「彼は難易度の高い仕事をしたいと日頃から新しいスキル習得に積極的で、準備ができています。また周りも期待しているので、きっとフォローしてくれるはずです」

 

 

上司の一言であなたの出世が決まる、評価を決める会議で、最後にあなたの味方をしてくれるのは上司です。

 

 

自分の役割への期待を理解している人は、仕事の取り組み方ににじみ出てきます。そんなあなたの取り組みや努力を上司や周りの人はちゃんと見てくれています。

 

 

自分の役割への期待を理解しよう

出世できる人は、自分が担当している会社での役割に対する期待を理解しています。

 

 

最初のエピソードに出てきた、上司から期待されている俺は出世できる、と思い込んでいたのは、実は昔の私です。

 

 

自分の出世できるかどうかを、他人任せにしてきた結果、できなかった理由を上司が推薦してくれなかったと文句を言って終わってしまっていました。

 

 

求められていることを理解しようとせず、うまくいかないことがあれば上司に原因があるなんて考える人を推薦しようなんて思わないですよね。

 

 

目標設定の時期ですので、一度立ち止まって人事制度を確認してみてはいかがでしょうか?

 

 

ではまた!